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    歯科の矯正に年齢制限はある?費用や期間はどのくらい?

    近年、歯科矯正を受ける方が急速に増えています。それはマスクをする機会が増えたり、歯並びへの意識が高くなったりしていることが影響しているのでしょう。歯科矯正を受ける年代の幅が広がっていることも近年の傾向のひとつといえます。そこで今回は、大人の矯正の年齢制限や歯並びを良くするメリット、治療にかかる費用や期間について詳しく解説をします。

    矯正治療は何歳までできるの?

    矯正に年齢制限はありません

    大人が受ける歯列矯正に明確な年齢制限はありません。永久歯が生えそろっていて、顎の骨の発育が完了もしくは終わりに近づいているのであれば、10代でも受けられます。年齢的な上限も存在しておらず、歯列矯正は思い立ったその日に始められる歯科治療といえるでしょう。実際、40代や50代から矯正治療を始める方もたくさんいらっしゃいます。歯や顎の状態が良ければ、60代になってからでも問題なく矯正できますので、関心のある方はお気軽にご相談ください。

    小児矯正は例外です

    子どもの矯正治療は、1期治療と2期治療の2つに分けられます。1期治療は6~12歳くらいの間に行うものなので、大まかではあるものの年齢制限が存在します。2期治療は12歳以降に始めるのが一般的であり、大人が受ける歯列矯正とほぼ同義であるため、年齢制限はないといえます。

    大人の矯正のメリットとは

    大人が矯正を受けると、次に挙げるようなメリットが得られます。40~50代から矯正を始める方が増えているのは、そうしたメリットが広く知られるようになったからでしょう。

    長年のコンプレックスを解消できる

    歯並びの乱れは、自力で改善することができません。そのため思春期から出っ歯や受け口、乱ぐい歯に長年、悩まされている方は少なくないのです。悪い歯並びを一生抱え続けていかなければならないと諦めている方もいらっしゃることでしょう。成人矯正を受ければ、そうした長年のコンプレックスを根本から改善することが可能です。

    虫歯や歯周病を予防しやすくなる

    毎日の歯磨きをどんなに頑張っていても、歯並びが悪かったら歯垢や歯石が堆積していきます。それらが細菌の温床となり、虫歯や歯周病のリスクを上昇させるのです。歯科の成人矯正で歯並びをきれいに整えれば、清掃性が高まり、磨き残しも少なくなります。その結果、虫歯や歯周病にかかりにくくなるのです。

    かみ合わせが良くなる

    矯正に関する正しい知識と技術を持った歯科医師であれば、歯並びだけではなく、かみ合わせまできちんと正常化できます。上下の歯が適切な位置でかみ合うことで、食べ物を効率よくそしゃくできるようになります。噛んだ時の力が歯列全体にバランスよく伝わるため、一部の歯に過剰な負担がかかることもなくなります。それは歯の寿命を延ばすことにもつながるでしょう。

    発音しやすくなる

    悪い歯並びの多くには、発音障害を伴います。例えば、歯列が狭くなっている歯並びでは、発音する時に舌の運動が邪魔されてしまいます。歯と歯の間に不要なすき間が存在していると、息漏れによって発音が悪くなります。そうした歯並びの問題を歯列矯正で解消すれば、発音もしやすくなることでしょう。

    費用と期間について

    成人矯正にかかる期間と費用は、患者様の歯並びや顎の骨の状態、年齢によって大きく変わります。

    治療期間は1~3年くらい

    大人の矯正治療にかかる期間は、1~3年程度です。歯並びの乱れが比較的小さい場合は、1年でも治療を完了させることが可能です。抜歯をして歯を大きく移動させる場合は、2~3年はかかるものとお考え下さい。顎の骨がまだやわらかい若年者は、歯の移動にかかる期間も短くなりやすいです。ちなみに、大人の矯正治療には、歯を動かす処置(=動的治療)のあとに、歯の後戻りを防止する処置(=保定)が必要となります。保定にかかる期間は動的治療と同等で、歯を動かすのに2年かかった場合は、保定装置も2年程度、装着しなければなりません。

    治療にかかる費用は80~100万円くらい

    大人の矯正治療にかかる費用は、80~100万円が一般的です。当院のマウスピース矯正は、世界で大きなシェアを占めている「インビザライン」と院内で設計・製作を行う「インハウスアライナー」があります。当院のインハウスアライナーは、矯正用のCADソフトウエアを用いて治療計画の分析とアライナーの設計を行い、院内の3Dプリンターにて製造されるアライナーシステムです。院内で設計・製造されるため、インビザラインによるマウスピース矯正よりも費用を抑えることができます。

    まとめ

    今回は、歯科の矯正の年齢制限やメリット、治療にかかる費用と期間について解説しました。大人が受ける歯列矯正には、明確な年齢制限が設けられておらず、理論上は何歳になっても受けることができます。ただし、高齢になるにつれて、矯正の適応が難しくなる要素も増えてくるため、治療をスタートするのであれば早めの方が良いといえます。歯列矯正は40~50代になっても遅くはありませんので、まずはカウンセリングを受けましょう。
    当院の詳しい矯正治療に関してはこちらへ

     

    執筆者情報

    院長・理事長・歯科医師

    Igari Hiroaki

    お口の健康は全身の健康と密接に関わっています。歯科は他の診療科と違い、自然治癒はほぼありません。歯科治療のほとんどが置換医療になるため、予防が何より大切です。当院では、患者さん一人ひとりがお口の健康を取り戻すために必要な問題点を共有し、治療や予防に取り組んでおります。

    「歯を残す歯周治療」、「歯を生かす矯正治療」、「失った歯を代替するインプラント」を3本の柱として、過不足のない包括的な歯科治療を行ってまいります。

    治療や予防を通して、患者さんのQOL(生活の質)向上のお役に立てると幸いです。

    経歴

    • 1988年
      福島県立磐城高等学校 卒業
    • 1996年
      東北大学歯学部 卒業
    • 2003年
      いがり歯科医院開業

    所属学会・資格・役職等

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